日本海上越で最も熱い季節がやってきた。船上が深紅に染まる【のっこみ真鯛】を記述していく。
のっこみ真鯛開幕⁉
赤一色の魚体に沸き立つ上越日本海へ向かう。
そう!今年も【のっこみ真鯛】がやってくるのだ。日にちは5月3日(水)真鯛1日便。心を躍る短い季節をひと足先に堪能してきたので記述していく。
本日お世話になる船は
通年、筆者がお世話になっている名立漁港の遊漁船である安盛丸にて今回もチャレンジしていく。
コマセ真鯛を中心に四季折々の魚種を狙っているが。最近では、アジングやタイラバなどルアーフィッシングにもチャレンジしておりバリエーション豊富な遊漁船である。
今回のポイントは
4月末より【のっこみ真鯛】の予兆が見られた直江津沖がポイントとなる。名立漁港から直江津沖までは30分ほどの移動距離はあるものの、それでも有数のポイントがある直江津沖はぜひ抑えておきたい場所である事は間違いないようだ。
今回の仕掛けは
筆者の仕掛けを紹介していく。基本的には一般的な物である。フロロカーボン6号を7㍍/フロロカーボン4号5㍍の2段テーパー仕掛けでウェイトスイベル2Bを連結分に使用している。
基本的には【のっこみ真鯛】は活性が高く浅場にて餌を捕食しているので上記のような軽めの仕掛けで問題はないのだが。数日前に強い雷雨に見舞われたため、海水温が低く活性が悪いのが予測できた。そのため、下ハリス4号の1㍍上にガン玉2Bを打ち、さらにウェイトスイベルの連結部分に1号の中通し錘を加えた重め仕掛けにて挑戦していく。
仕掛けを重くするメリットは
遊漁船の場合、全ての仕掛けが同一でない事が釣果を大きく左右する場合が多い。筆者は活性が低く底から餌を捕食する真鯛を狙うには他の釣り人と比べ、仕掛けを落とす必要がある。
また軽い仕掛けは潮の影響を受けやすく自然な仕掛けの流れや餌を流せるものの細かい誘い(アクション)をかけるには不向きである。中通し錘とガン玉も加える事で変則的な動きを演出出来る。たとえ50㌢落とし込んだとしても付け餌が跳ねる演出ができるのではないかと考えている。
実際に大きなアクションに繋がっているかは海中を覗いてみなければわからないがイメージを持ちながら狙う事は大切ではないだろうか。少なくとも真鯛に魅せてやる気スイッチを入れて釣るという効果がある。
釣り開始
釣りを開始した1時間ほどは当たりがなく時間が過ぎていく。左トモで真鯛が数枚上がるも続かない様子だ。やはり読み通りに活性が悪い。棚は10㍍だが真鯛が全く浮いてこない。ドラグを少しづつ緩めては1㍍前後でゆっくり落とし込んでは巻き上げを繰り返し誘いをかける。真鯛のやる気スイッチを探していく。淡々とじっくり攻めていくと…。
最大のミスが発生
ついに、筆者の強い当たりが来た!今年初めての【のっこみ真鯛】に緊張が走る。しかし、巻き上げのやり取りで思ってもない出来事が起きた。チモト手前でハリス切れを起こしたのだ。前述で記述したがフロロカーボン6号/フロロカーボン4号の基本に忠実な仕掛けであったがそれが一番の原因であった。ハリスを切るほどの真鯛がいる事を想定していなかった事だ。昨年、一昨年と同一の仕掛けで十分に真鯛を確保することが出来ていた。しかし今年の真鯛は型が良い魚体が多いようだ。簡単にハリス切れを起こすとは筆者は考えていなかった。
要するに真鯛を甘く見ていたのである。そんな事はないたまたまであろうと安易に考えていたためバラシを連発する事となる。不運のお祭りを含めるとバラシは5回だ。ハリスだけでなく針まで折っていくのだから。真鯛のバラシは群れを散らす結果に繋がる。ミスは結果として周り全体の釣果に結び付くのだ。
仕掛けを改良して
予想に反した真鯛の強さに、呆然としている訳にはいかない。このままでは終われない。仕掛けを秋の青物対策で製作したフロロカーボン8号/フロロカーボン6号に切り替えた。仕掛けは同様の重めの仕掛けで挑む。活性が高くない以上、チャンスはそう多くはないはずだ。底に潜む真鯛を狙いながらゆっくり落とし込んでは誘っていくと…
ようやく本命の強い当たりが再び訪れる。さすがに手に汗握る瞬間を感じた。ここまで慎重に真鯛とやり取りしたのは久しぶりだ。仕掛けの改良で手堅く真鯛を確保する事ができた。ホット一息つく瞬間だった。
真鯛は底から来たのか真っ白な姿であった。海水のコンテナで泳がせていると徐々に鮮やかな赤色に変わっていった。まだ産卵に向かう直前ではないだろうか。数日前の雷雨から海水温の低下にともないじっと底に張り付いていた可能性が高い。
反省すべき事
【のっこみ真鯛】を軽んじていた事が今回最大の敗因だ。例年の概念は通じない事をあらためて知る事となった。【のっこみ真鯛】は浅場で狙い真鯛と仕掛けの距離も短い。そのため真鯛はパワフルだ。ふとした大物には対応が出来ない。次回の挑戦は5号以上に組み直したいと強く思う1日となった。
最後に仲間たちの笑顔を
調理例
真鯛のお造り
真鯛の白子ぽん酢
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